新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2014-04-01から1ヶ月間の記事一覧

落穂

広げれば広げるほど 指の間から こぼれ 落ちる 何か 握れば握るほど 形を失う 何か 色を持たない 存在たち 形を持たない 存在たち 言葉を持たない 存在たち 認識から こぼれ落ちた 一切の 存在たち 世界によって 造られたのではなく 世界そのものを 創り出し…

地面には 石 空には 鳥 まるで違う まるで違う まるでそれは 何もかもが 違う それを 見ている 私 まるで違う まるで違う まるでそれは 何もかもが 違う 世界 まるで違う まるで違う まるで何もかもが違う存在たちが 同時に存在している 私も 私も? 私だけ…

ハイーパーラジオ

見たくないものは 見ていない 見る必要のあるものは 見ている 個々の経験 個々の足跡 個々の発見 個々の気づき ハイパーリンクし ダダ漏れの 音 私が消えると 同時に 世界も消える シンクロされた 世界 つかの間の 世界 つかの間の ピント 何もない 何もない…

無限写真

写真の中の 写真の中の 写真の中の 写真 写真に写っている ように見えるのは 過去ではない どんなに 古くても それは 今、自分が観測した結果 切り取られた 自分の カケラ どんな現象も ただの夢 観測した 妄想の断片 断片を物語化 している 何か 絶対に写真…

色鉛筆

どんな色鉛筆も 一本の無駄なく その一本を 必要として 待っている 絵

色鉛筆

どんな色鉛筆も 一本の無駄なく その一本を 必要として 待っている 絵

フンコロガシ

馬鹿になる 思考が追いつけないほどの 馬鹿になる 焦る 短時間で済まそうとする 叱る 反発する 対立 分離 馬鹿になる 誰のせいにもせずに ただひたすらに 馬鹿になる 喜びながら 笑いながら ハッピーの工夫をする し続ける 怒っても 笑っても 変わっても 変…

破鏡

じっと見つめ返す ばあちゃんの 透明な 瞳 与えられていたのは 私 振り向けば もう何もない 誰もいない 世界すらない 果てしなき 幻との 対話 果てしなき 幻との 対立 果てしなき 合わせ鏡の トンネルに次ぐトンネル 螺旋階段に次ぐ螺旋階段 汗だくになって …

クルクルクル

トンテンカン トンテンカン 今日も比較し続けている トンテンカン トンテンカン 今日も定義し続けている トンテンカン トンテンカン 今日も分離し続けている トンテンカン トンテンカン 作っていることも忘れて 作り続けている 対話していることも忘れて つ…

春が来た

無性に蕎麦を食べ 春が来た 地面に片膝撮影で 春が来た 真っ黒い雪だまりで 春が来た 福寿草にミツバチで 春が来た 川に鯉のぼりで 春が来た 来た 来てた 巡る 命

母光

どんなに 残業があっても 夜勤があっても 全ては いつかの 母としての 疑似体験だった のかもしれない ふと 昼食介助時に 思う 産後の肥立ちが悪く 死んだ 母 としての 自分 暗闇の 暖炉のように 確かな 炎 中心から溢れ出る 温もりのある 光 拒まず ただた…

ホワイトチョーク

しゃがみこんだ 世界の真ん中で ホワイトチョークの 一本の線だけが 君と僕を分ける 全てだった 争い 罵り 正しさを主張し お互い傷ついて 無口になった だれが引いた その線を 真っ赤な太陽が 今日も東の端から登り 夕暮れとともに 西へと消えてゆく そんな…

主動

自動思考 自動停止 自動装置 手動装置 コントロール ノンコントロール どうあがいても シナリオの中 しかし 檻の鍵は 檻の中

溶け時計

幻想を通じて 現実を知り 現実を通じて 幻想を知る 破壊を通じて 創造を知り 創造を通じて 破壊を知る 進んでいるようで ただ 回っているだけの 時計 土日祝日無関係 日々変動する出勤時間 一般的な時間枠意識の希薄化 そんな環境にある自分 ダリの絵で 一番…

シャッフル

「頑張って!」 というカード 「頑張らなくていいよ!」 というカード どれを選んでもいい として 自分はどのカードを 選ぶ? 「イヤ!」 というカード 「スキ!」 というカード 言葉はただのカード シャッフルすれば ただの 紙束

コーヒーとかくれんぼ

練乳を入れ過ぎて 甘くなり過ぎた コーヒー 妙に懐かしくも 新しい甘さに 思わず 泣きそうになる 数十年も かくれんぼしている 心の中の子供を 見つけられた 安堵感 その子は もう隠れている必要は なくなって みんなのところへ 帰って行った

振り子時計

繰り返し 繰り返し 自分へ問う 自分を聞く 自分を慈しむ そして忘れる そのツール その場所 その時間 道は無限にある 無限は道にある 掘っては埋めて 描いては削る やることは山積み やることは皆無 どちらも 等価値 持てる者より 待てる者 日常と非日常の …

サンドイッチマン

詩を書く自分 絵を描く自分 曲を作る自分 写真を撮る自分 介護する自分 買い物する自分 ネットを見る自分 食う自分 出す自分 寝る自分 風呂入る自分 話す自分 聞く自分 思考する自分 感動する自分 喜ぶ自分 怒る自分 哀しむ自分 楽しむ自分 ぶれまくる自分 …

幻想光画部

時々 夢の中でも スナップ撮影している 普段は単独行動 でも 夢の中では複数で歩いている その顔ぶれは幼馴染っぽいけれど はっきりとはしない 撮るという エゴ 時間を所有しようとする 幻想と、思うときもある でも えもいわれぬ衝動で 風景を写す自分がい…

春の魚眼

休日最終日 快晴 カメラをぶら下げ 河川敷へ 東へ東へ 黙々とシャッターを 切り続けた 20年ぶりに αの魚眼で 風景を写し取る 20代の頃 初ボーナスで手に入れた MINOLTA α7xi ファインダーをのぞいた瞬間にはすでに オートフォーカスも画角も全自動的に合って…

太閤ホル丼

雲はあるが 風の強い よく晴れた空 四連続夜勤を終えて 二日目の休日の初日 ブラブラと街へ お初のミラーレス一眼レフ を首にひっかけ パシャパシャと路上をスナップ よくもまあ 自分は同じ道を 飽きもせず撮り続けている でも何故か撮る度に 新たな発見があ…

宇宙で一番のピント

思えば 割れた鏡たち 割れたまま買い換えようせず 久しく時が過ぎていた 自分なんて 見なくてもいい そんな自分すら 自覚できないまま 思えば 20歳になるかならないか 就職して始めて住んだ寮 それは30年も前に建てられた 古びれた元看護婦寮 玄関のひさしの…

異同

違いが分かる 同じが分かる どちらも現実 どちらも幻想 進歩と調和 矛盾 葛藤するか 観察するか 現実も 幻想も 物語にはかけがえのない 要素

全ての雪は

先日の雨 雪を溶かし 土が顔を出している 窓外の広大な畑 高く聳え立つ 連峰は まだまだ 白い 土と雪 人と山 私と地殻 溶けた雪 溶けゆく雪 溶け残る雪 時差はあるけれど 目に映る 全ての 雪は

時のランナー

道端の石ころのように 背伸びする猫のように 宇宙を信頼しきる 平凡を信頼しきる 己を信頼しきる 因果律が支配する世界 でも 縁は異なもの味なもの 多様多発な 同時存在 荒縄のような 螺旋階段を 駆け上る 時のランナー

時なんてね

過去から未来に向かって 変化し 展開し 失敗し 成功し 進化し 調和し ているような 錯覚をしながら 怒涛のごとく 未来から 過去へと 変化している 真っ最中 なんてね 過去も未来も 球体の上で感じている ただの方向感覚でしかない なんてね 右へ右へと 回り…

本気

下手か、上手いか やれるか、やれないか 正しいか、正しくないか 向いてるか、向いてないか そんなことより やりたいか、やりたくないか ここにいたいか、いたくないか 腹の底から、笑いたいか、笑いたくないか 本気って 自分と自分の関係を 確かめられる チ…

なんなんなん

なんにも なんにも ない砂漠 なんでも なんでも ある都会 なんでか なんでか 似てるけど なんとか なんとか 生きている

秒針

まるで 何千年前 何万年前 何億年前… といくらでも遡れる気がする 過去も その逆の 未来も 時という ゲームの中だけの モードに過ぎない しかも 自分が感じている 1日を元にした 超限定的な感覚 に過ぎない 時計を見れば 動き続ける 針 写真を撮れば 写り続…

リモコン

画面のリモコンを 握っているのは 私 上がるか下がるか 勝つか負けるか 正しいか正しくないか より 続けるか 変えるか