新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2006-01-01から1年間の記事一覧

魂の故郷

今年も 後、24時間を切った 今日は夜勤 仕事も 住む町も 変わり 福祉の現場に 戻ってきた 未熟さは沢山ある 迷惑も沢山かけてる でも 今、ここで働いていたい 今、お年寄りの傍にいたい 志こそ 私の故郷 志こそ 魂の故郷

空は静か

朝焼け 青空 鱗雲 遠く遠く 山また山 雪道 ガチャガチャ 凍ってる 元気でいるかい 母の声 電話の向こう 明日の向こう 体を掻いて 今日も 一日 がんばった 空は 静か

仏書と聖書

小学生の頃 ポケットには 詰め将棋の本 中学生の頃 ポケットには 仏教書と国語辞典 見えない世界を 主張する自分と 全否定する同級生たち そんな唯物的な友も いつしか 辞書と聖書を ポケットに入れていた 私は仏教書 彼は聖書 いつだったか 学校の図書館で …

怒り火

聞こえるか 怒りの 点火音 発火音 着火音 燃焼音 怒り火を 軽んじるな 古には 一国を滅ぼす 大火ともなった その名を 戦争と呼ぶ 耳を澄ませ 我が想念の 怒り火の音を

三日月

群青の空に 三日月 今日も終わった 明日は ひとりのおじいちゃんが 別の施設へ転所する 一期一会 込めているか 一人一愛 あっという間に 時は過ぎていく まとめてなんか 出来ないこともある 込めているか 私よ

ゲーム

出来ることは コントロールすることだけ 始める 変える 終わる それだけのこと 簡単だけど 難しいゲーム 心の十字キー 心のLRボタン 心の○△□×ボタン どれ一つ 故障していない この世は ゲームだと 分かっている でも 同じカルマのステージから クリアできな…

不信感

一つ一つ 確実に 丁寧に 為せ 優先順位 つまり 価値付けの 具体化 フラットな現象にも 時間的制限があれば 作業順位が生じる 当たり前のこと ついつい 細部に捕らわれる 他に協力を求めない 自我の驕り しかし根本は 自己への不信感がある 特に 自分の記憶力…

寄せては 返す この世と あの世 他人と 思えし ものみな 全て 一続きの 命 美しきかな 愛しきかな 戦いに あけ暮れる 無明の 自我たち 転生を知らず 永遠を知らず 一なる 愛を忘れて 分離の 闇へ 迷い狂う 悲しき 無知 いつの日か 安らぎの 世界となる いつ…

時と時計

時計が 動いている 時計が 動いているから 時が 動いているのでは ない 時を見ることは できない 風を見ることは できない できることは 感じること 感じているだけ 現象を 感じているだけ 感覚 知的感覚と 情的感覚 敏感にも 鈍感にも なれる 現象に 反応す…

波愛

引き戻されても 寄せては 返す 波のように 想いを 込めて 愛を 込めて 今を 生きる

ひとり

追いかけてくる 現象 引き起こる 反応 追い越していく 結果 ただ ただ 想念観察 ただ ただ 一途な 努力 酔わず 吐かず 嘶かず 網に捕らわれぬ 風のように 声に驚かぬ 獅子のように 犀の角のように ただ一人 歩め しかし 一人じゃ ない チームがある 社会があ…

夜の将棋

仕事を終わり 部屋を片付けて また二人で 食堂へ行った 彼はカツ定食 私は生姜焼き定食 ひとしきり食べ ひとしきり話し 凍った道を引き返し 私の将棋道場へ ほうじ茶を飲みながら オランダせんべいをかじり 指す 本将棋を一局 私が勝って 彼が勝って 安南将…

四次元チャック

顕微鏡で 自分の 手の甲を 見たら 小さな チャックが 付いていた 小さなピンセットで それをつまんで ジーっと 下げたら 中から 手の甲が出てきた そのまま 最後まで チャックを 下げたら つるんと もう一人の 自分が出てきた それは肉でも骨でもなく 服を着…

止観の時

分からない事に 蓋をしてしまう 自分がいる 隠そうとする 自分がいる 現実を 認めない 自分がいる まだまだ 逃げている まだまだ 隠そうとしている 現実は 現象化する 虚実は 幻想化する 偶然ではなく 全ては 因果律に基づく 必然 現象世界ゆえの 迷いと 気…

具体化

まだまだ遠い 私の月よ 学ぶべき事は 山ほどもある かといって じっとしていても 時は過ぎてしまう 学んでも 身になっていない それは 学んだと 言えない 復習型から 予習型に 生活を 立て直そうか やっぱり のんきだ ご飯を お握りに 言葉を 塊に 夢を 形に

星の赤ちゃん

泡の中に 生まれた 星は 宇宙の 揺り篭で すやすや 寝ている 何を 夢見て いるのかな これから 生まれる 星達よ これから 生まれる 生命達よ みんな いつかは 宇宙で 出会う まだ見ぬ 宇宙の 友達よ まだ見ぬ 宇宙の 夢達よ 一人残らず 一つ残らず 愛から生…

さあ

離れているからこそ 見えるもの 月 闇夜の 咳 風が 窓を震わせて どこへともなく 去っていく 宇宙の中の 円卓で 無造作に 積まれた 新聞紙 怠惰なる私 日一日 気がつけば 夜 それなのに 自我の目は キョロキョロ 自我の口は ガヤガヤ 自我の耳は ボー 心気一…

学び

知らなかったほうが いいこともある 分からなかったほうが いいこともある 頼ったほうが いいこともある しかし 現象が 教えてくれる事に しっかりと耳を澄まし しっかりと見つめる 自由と責任 無関心であるから わたしは いつも 学べない 他人の感情に 内心…

白い時

お山には 白い帽子 玄関の庇の上に 霜 青い空 飛行機雲 「昔は店やっていたんだ。」 「どこにもいけなかったんだ。」 山 空 雲 老婆の 思いで話 時は その人生に 刻まれていく 私は いろんな 街を 巡って 生きてきたんだなぁ

私宙

瞼を 開ければ 銀河が そこに 瞼を 開ければ 自分が そこに いつの 銀河かな いつの 自分かな 夜の海 夜の空 星屑の カケラ 見つけたの あの 中心へ向かう 線路が どこかの 銀河の 静かな 駅で 歩いているのは 小さな 子供 月は 地球の 妹だから 兄さんばか…

太陽の子

期待しない 見返りを求めない 私が 瞑想を しようが しまいが 光は根源より 出でて 宇宙を巡り 根源へと 帰って行く ただ それだけのこと 瞑想も良し 空想も良し 感動も良し 煩悩も良し 一切の想念は 現象化し 今という 現実を 紡ぐ 現実は 根源から出た 愛…

銀河のここで

みどりに ねむる 小鳥たち あおい 海には 小島たち 離れていても 繋がっている 離れていても 忘れていない ひとりぼっちの 海の上 天の川には 無数の星達 消えても 消えない 明かりたち 優しい目をした あの子はもう おばあちゃんに なっている あなたの空に…

将棋風邪

朝 職場へ行くと 風邪ひいた? と 尋ねられた 声がかすれている のどが少し痛い 時々朝に 声が出にくくなるので 風邪では無いと 伝えたが 体がだるい 手先がとても冷たい 18時50分に検温すると 37.7度 先輩も同体温 夕食は 生姜湯と 中華丼を食べた 遊びすぎ…

将棋馬鹿二人

先日 青空の下で 将棋をした 気温6度 芝生に新聞を敷き 冷たいコーヒーを 飲みながら 30過ぎの 少年二人 かじかむ手で 駒を持ち 僕らは 将棋を指した 手が震えて 駒がずれた カラスが 鳴いて 風が 吹いて行った 僕らは 笑った 次の日 僕らは 同僚達に 笑わ…

楽しい

楽しそうだね 楽しいですよ 仕事が楽しい 仕事が仕事と感じていない 楽しみだけあればいい とは 思わないけれど 楽しく感じられる 心の余裕こそ 今を豊かに 生きる 秘訣なのかも しれない 今日は 帰宅願望の強いおばあちゃんが 転倒して一騒動 記録を書いて …

オリオン

雪が 地面に うっすらと かかっていた 自転車を 塀の中に 移した ダスキンの おばちゃんが ハンドモップの 交換と集金に きた 夜勤帰りの 空には オリオンが 立ち上がっていた 天の川 ぼやけていたけれど 確かに 頭上を流れていた 洗濯機に 一日分の 服たち…

卓上風景

卓上の 灯台 卓上の 海 卓上の グラウンド 卓上の 銀河 卓上の 私 卓上の 戦争 卓上の 運河 卓上の 自然 卓上の 空 卓上の 無常 卓上の ことば

昼下がりの栞

施設の窓 フロアーの 食堂には おじいちゃん おばあちゃん 向こうの お山には 白い帽子 青い空に 雲の山脈 昼下がりの 紅葉 陽光の 柔らかくも 真っ直ぐな 栞たちが その山脈に 閉じられていく 一日一日 閉じられていく

Sおじいちゃん

浜辺に 転がっていた 白い 流木 何年も 何年も 時は 過ぎて かつて 葉を青々と 茂らせたであろう その枝も 今は 白骨のように 昨日は 深夜に 一人のおじいちゃんが 施設で亡くなった 不随意の 体動が激しくて いつも 車椅子の後ろに 椅子を置いて 倒れないよ…

将棋

この町に 移り住んで 仕事以外で 変わったことは 仲間との付き合い 職場の人と 食べに行ったり 将棋をしたり 週に一回は 将棋を指している 人と指すのは6年ぶり 将棋は 小学生のころから 近所のお兄ちゃんと 指していた 将棋から学んだことは 将棋だけでは…