新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2006-10-01から1ヶ月間の記事一覧

メール

メール それは 手紙 メール それは ポスト メール それは メッセージ メール それは 沈黙 メール それは 繋がり メール それは 約束 メール それは 裏切り メール それは 風 メール それは ドア メール それは ベル メール それは 自由 メール それは 拘束 …

ぬくもり

あんたの手 温かいな お兄さんの手 あったかいね 先生の手 あったかいですね 最近 利用者のお年寄りから 言われる言葉 私にとって その 言葉こそ かけがえの無い あたたかい ぬくもりです 私は みなさんの ぬくもりに なっているでしょうか 言葉すら 言えな…

自信

やっぱり 今も どこか 自信の無さが 滲み出ている 今日、久しぶりに言われた 今まで何人の人に 言われてきただろう 自信とは 経験と感動の 刻印に過ぎない 自信が無くて 当然のこと そんな自分を 責めたりしない 分かっている 大丈夫 その為に 今世 ここにい…

夜勤

8年ぶりの夜勤 あの頃は オムツカバーに布オムツ が標準だったけれど 今はもう そんな時代ではない 紙オムツにパットで 臭いも気にならない 確実に 当てて 確実に 漏れを 防ぐ 意外と真っ直ぐに 当てるのが難しい もう少しで 独り立ち しなければ ならない …

無為と逃避

気合が入らない 仕事での記録物を 書かねばならないが 集中できない あっという間に 夜になってしまった 時間の浪費だ 何かを食べて 逃避したがる 自我がいる その自我を じっと見つめる やりたくない やりたくない やりたくない と 思っている 自我ちゃんを…

風に飛ぶ足跡

目の前を 足跡が 飛んでいった その光景は 今から10年ほど前に見た 冬の終わりが近づく 川の上の コンクリート橋 足跡の周りにあった雪は解けて 踏み固められた 白い足跡だけが 点々と橋の上に 残っていた その一歩が 風でぺらりと 剥がされて 飛んでいった …

想念の源流

どの道を どう選ぶかよりも 選んだ道を どう生きるか 今を どう生きるか ここを どう生きるか 動機は 純粋か 大我か 愛ある思いか 怠惰も 緊張も 不安を作り出すだけ 不安はいつか 恐怖へと続き行く 想念の源流を 常に 見張れ 今よ ここよ 私よ

知らない世界

知らない街 知らない人 知らない世界 まだまだ 知らない 自分の 内宇宙

暗闇のおじさん

食堂で オムライスを 食べた後 自転車のライトだけが 道を照らしている 真っ暗闇の 一本道 突然、 「こんばんは」 と、どてら姿の 鉢巻を巻いた 見知らぬおじさんが 突っ立っていた こん〜ばんは と返事をして 家路へと向かった 空には 北斗七星が 横たわっ…

惑星オリオン

激しい戦いのあった 惑星オリオン 日々争いの中で 大砲の音を聞きながら 人々は今日を生きていた 争いという日常 憎しみが 更なる憎しみを生み 報復が 更なる報復を生んでいた 平和など知らない 少年兵達 美と呼べるものは 何一つ無かった 水は数世代前に涸…

支点、力点、作用点

現象は 作用点 原因は 力点 縁は 支点 それは 因果律…カルマ すでに蒔かれた 原因(力点)であっても 縁(支点)を変化させれば 現象(作用点)のレベルを 増減させることが 出来るのかもしれない

自我と太陽

欲しがる 自我が いる 欲しがる 満たされぬ 空虚が ある 舌を伸ばし 無常の 影法師を 舐めまくる 黒いエナジー ハイエナのように 刹那に 群がる 自我たちがいる 光から 身を隠し 煩悩の限りを 尽くそうとする 己がいる 欲しても 欲しても 決して 手に入れら…

風夜

ひとりで パスタを かじる夜 風が ぶわん ぶわん 窓の外で 走り回っている 肩の凝りは 背筋を伸ばして 消した 歪んでいっても 帰り道を忘れても ちゃんと 元通りに 戻る 煩悩と 空の 狭間で 今日も揺れていた 今朝は 傘の親骨が 一本折れた でも 残りの親骨…

寒夜

雨が 朝から トンカン トンカン 降っている 風も強い 昨日の 小鳥は じっとしているんだろな トンカラ トンカラ トンカン トンカン 雨漏りしてた 施設の食堂 何だか今夜は 寒いな もう寝よう

朝露

デントコーン畑は 刈り取られ 樹木も 紅葉しはじめている 電線には 見知らぬ小鳥たちが 一列に並んでいた 朝露に 草が濡れている まなざしは 優しいかい こころざしは 輝いているかい 現象は 全て かけがえのない 自分からの 手紙

宇宙カメラ

背筋を 伸ばして 座る 目を閉じて 余分な力点へ 注意を向ける 一つ一つ その力点が 消えてゆく 力点が消えると 作用点も消えてゆく すべての支点を 呼吸に統合してゆく 意識と肉体が シンクロし 均衡してゆく 沸き起こる 想念は 想念のままに 見つめる ただ…

蜘蛛と雲

せっせと 自転車に 巣作りしている 蜘蛛 すやすやと 大空に 寝転んでいる 雲 ちいさいな おおきいな 生きているんだな 何もかも 愛しいな

オムライス

食堂の 親父さんの 笑顔と 話を 聞きながら ふわふわの オムライスを パクつく 暖簾をくぐり コンビに寄って 自転車で もと来た道を 帰る 街灯もない 闇の中を 一本の 道が続く 地平線の向こうには ぼんやりと 明かりが 乱反射している 道よ どこまで 続く …