新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2006-08-01から1ヶ月間の記事一覧

君の下を 一人歩けば 長い指先で 私を 撫でる しなやかに 風にそよぐ 君よ 池には 君の葉の 小舟たち 一回休みの 私 この双六は いつも スピードを 要求していた 自分を裁くから 人を裁き続けた 人を裁き続けたから 自分も裁かれ続けた 君よ 君のように しな…

湖水止観

面接の結果 採用されたので 来月から 福祉施設へ 赴任する 昨日は 今のアパートを 紹介してくれた おばさんと 管理人さんが まるで入れ替わるように 訪ねてきた 引越しの整理をし 粗大ゴミを出すと しばらくして 机と椅子が消えていた 机は引き出しだけが 残…

泡のように 膨らんで 幾つもの 小部屋に 閉じられ 弾けるまで 存在を 示し 続ける 自我たち 表面張力の 限界まで 閉じた世界は エネルギーを 閉じ込め 続ける いつか 溢れる時 君は 空になり 私は 空になり 全ては 空になる

冥王星

遠くで 回る 星 惑星と 呼ぼうが 呼ぶまいが 何一つ 変わりなく 今も 回り 続けている 定義は無常

ここに

ごちゃごちゃ ちぐはぐ ぐちゃぐちゃ 今まで 私の中の 君たちは ばらばら だったね 自我が 枝葉の 知識を 貪り 外界の 情報に 過剰反応 幾艘も 漂流 千切れ雲 墜落する 自我のコックピットから パラシュートで 脱出 逃げて どこへ 着地しよう 今と ここから…

海へ

優しい川がある 厳しい川がある 流れ方は いろいろあるけれど 源は みんな同じ 愛の 源泉より 流れ 愛の 海原へ 帰る 迷い 鬼となり 見せかけの 比較に 翻弄されて 自ら転覆していく 船たち しかし 必ず いつか 海へと 帰る 愛から生まれた ものだから 愛以…

水鏡

夜 黒い湖 ベンチに座った 池の中央に 浮かぶ 小島とボート 小島の 小屋から アヒルたちが ンガンガと 出て来た 四羽が 一列に並んで 私を 見ていた 湖面には 街灯がゆれていた 今と ここ 以外は すべて 水鏡 現象も 想念の 水鏡

白い海

帰省して 波の 打ち寄せる 海へ 水平線は 霧に包まれていた 潮の満ち引きは 濡れたアスファルトを 通り過ぎてゆく 車の音に 似ているけれど やっぱり 海のほうが いい アパートを 出たい もう 喧騒から 出たい ドォー ドォー 大波が 小波を食べ ローリングし…

キッキ

2歳のキッキに 生まれる前のこと 覚えている? って 聞いたら 「うん」 「まる、つぶつぶ、おおきなお姉さん」 って 答えた 3人の お姉ちゃん達は そんなの 覚えているわけ ないっしょ と言った もう1回 キッキに 同じ事を 尋ねたら 「うん」 って 同じ事を …

満月

夜の池は 黒い鏡 街灯が 水面に 揺れている 胸の光を しっかりと 感じて ただ ただ 涼んでいた 今夜は満月 夜汽車の 通り過ぎてゆく 音 暑さを 言い訳にしないで 怠惰に 流されそうなとき 胸の光 思いだして

永遠の星

胸に 輝いている 星がある限り 道は 消えない 星よ 目に見えぬ 私の星よ 輝いていて 照らしていて いつまでも どこまでも どんなに 前が 見えなくても どんなに 後ろが 寒くても 現象世界で 迷いの中で 自我の反応に かき消されても けして 消えない 星が こ…

熱帯夜

20:00 室内温度35度 汗だく 外に出ると 幾人もの人 家の前に 椅子を出して 涼んでいる夫婦 生協で 読書、買い物 つかの間 涼めた 部屋に戻る サウナ だく だく だく 汗 汗 汗 この町に いつまで いるのか 分からない けれど これも かけがえのない 体験 すべ…

夏の空白

残業の日々が 一転し 自由の日々が 続く 職はいまだ 決まらないが こころは 不思議と 不安もない わずかばかりの 金 わずかばかりの 希望 咎めずに 自分に 耳を澄ます 多分 過去世は 経を読むだけの 坊主だったのだろう ただ、 今世は そうは いかない とに…

想念とエネルギーと現象

想念は エネルギーを 方向付けることが できる(仮定1) 想念は エネルギーを 包むことが できる(仮定2) エネルギーは 均衡しようとする (仮定3) 想念によって 加工された エネルギーXは やがて振動数を落とし 物質化し 現象化してゆく これを 現象1と…

動くものに 縛られ 動けなくなる こころ 動かぬものを 見つめ 動き始める こころ 外ばかり見るな 外ばかり比べるな 外も内も メビウスの輪

ぽつんと 空に 残った 夢 ぽかんと 胸に 開いた 月

磁石と中道

磁石を いくつも 分割しても 二極は 現れ続ける 片方の極のみを 取り出す事は 出来ない ただの釘を 永久磁石に しばらく くっつけていると その釘も 磁石になる 強磁性体である限り 二極ならざるものも 二極化してしまう しかし 磁石化した 強磁性体でも あ…