新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

幻私

一つの「私」が 二つに分かれ 二つの「私」が 更に分かれ 止むことなく 分離し続けた 最初の頃は 分かれたものも 「私」であると 気づいていたけれど あまりに分離し続けてしまって 一つ一つに名前をつけた 際限がないので 大きく 「私」と 他人に 分けた 他…

メガネ逝く

朝、自分のメガネを壊してしまった 窓を開け清清しい空気が 入ると同時に 左手の平に 鈍い違和感… ソフトケースの中に 左側のレンズだけ 粉々になっていた 近眼だが 車も運転しないので 年に数回しか使わない 左側といえば 数ヶ月前に 行きつけの理容店から …

氷結の道

まだまだ 自分自身へ 立ち向かってくるように 思える現象たち 諭される日々 そうなのか! と そうなのか? の 繰り返し 未熟と言えばそれまで なにも言えない 言えば言い訳となる 押し殺し でも 押し流し さらさらと 流して行く 日常 立ち止まることなく 氷…

シリウス

雨 が降り止み 再び凍りついた 道 シリウスが オリオン座の 足元で 白く輝いている 寒いなぁ 今夜はシバレル

真我

雨が降っている まだ2月の北海道 タクシーの運転手がつぶやく 「なんだか異常だね」 異常気象 この雨の薄気味悪さ この時代の薄気味悪さ 破局的結末になる前に 自分の出来ることは 何か その時を いたずらに恐れては いけないけれど 来るものは 来るのかも…

愛しき日々よ

とてつもなく 澄み切った空 見渡せば 白い雪を背負った 龍のような山脈 腰痛をきっかけに 日常を抜け出して そんな 風景を見ることが できた 苦しみも 痛みも ここに わたしが いる 証拠 めでたきかな めでたきかな まるごと 自分を 愛していれば 自ずと 全…

宇宙漂流

漆黒の闇に 落ちてゆく 赤い花びら 銀河の渦に たった一度の 輝き その輝きのなかに私は生まれ 私は死んだ 国は生まれ 国は滅びた 文明は生まれ 文明は滅びた 惑星は生まれ 惑星は滅びた 命はチャンス 幾千万の転生を 繰り返しても 今生は一度きり この街も …

根源への弾丸

「どうやって?」 と、問いかけると 葉が増える しかし、葉は 季節の移り変わりとともに いつかは枯れ落ちてゆく 「どうして?」 と、問いかけると 根が深まる それは、腐らぬ限り 自らを支え続ける 根源への問い それは どうして? なぜ? から始まる ヒン…

一人旅

旅をしている 空が あんなにも 変わってゆくのは たとえ 変わらぬ場所にいても 心が 旅をしているから 変わってゆく空 変わらない空 それは ただ 想念の幻なのか 旅よ 空よ 風よ 私よ

夜明け

長い夜は明け 長い廊下を 真っ赤な朝日が 駆け抜けてゆく 力よりも バランスを 知識よりも 知恵を 朝日の奥に 宿る エナジー 全ては 太陽の子 輝く魂達 妬み、嫉み、恨みの 彼方に 上り来る 心の太陽が在る 存在の彼方より 存在の果てまで 永遠に 貫き続ける…

雪かき

風の中 空駆ける 天馬 闇の中 星降る 銀河 ひとときの 平和 ひとときの 眠り 人は生まれ 人は生き 人は死んでゆく この頃は 朝のニュースも 見なくなった 幼い頃 あれだけ 恐怖した闇さえも 歳を経るにつれ 安心の装置にすら 思える この地へ引っ越す前は あ…

ベストショット

写せ! シャッターを切れ! その一瞬を その躍動を その感動を 君だけが 切れる 今が在る 君だけが 守れる 今が在る 人生は有限の旅だけど 無限のシャッターチャンスに 満ちあふれている しかし 切らなければ 何も 写りはしない 今 ここ 君が いる 今 ここが…

風邪薬

ストーブが 振動している 冬 陽光は少しずつ 長くなってきた つかの間の休息 風邪をひいている 職員も増えてきた 昨日は 自分も鼻水とくしゃみ 母から送ってもらった 風邪薬を飲んで 今日は 少し楽になった 故郷の 母さん ありがとう

ミルククラウン

ミルクの雫が 一滴 ミルクに落ちる 王冠が生まれ たくさんの 球体が現れる それらが 全て落ちた後 中心に向かって 一斉にミルクが 集まってゆく 円の真ん中に 柱が立ち上がる 柱が沈んで 円形波が 広がってゆく 何事も無かったように 穏やかな 平面が広がっ…

軽薄な時代

三蔵法師が 天竺をめざして 長い長い 旅に出て やっと手に入れたお経を 私たちは ネットで簡単に 手に入れられる 王様が 楽団を招いて 聞いた音楽を 私たちは いとも観単に 携帯する事が 出来る もしかしたら 危険に身をさらして 手に入れなければ ならなか…

空へ

お空の雲は 何思う 浜辺の貝殻 何思う 白い画用紙 何思う 銀の雪原 何思う 静かな瞳 何映る 過ぎ行くものを そのままに ありのままに 空へ

抵抗界〜永遠の螺旋〜

抵抗は 前進の 要素 進化の 食料しかし 自我は 抵抗を 避けたがる 抵抗が無ければ 車は進まず 飛行機は地に落ちる 前を阻むものこそ 前へ進む鍵そのもの 適度な抵抗は 自分を成長させる 必要な要素 現象界は 抵抗界 それは 進化への 世界 だからこそ 魂たち…

尽くす

奪ったものは 奪われる 奪ったことも 奪われる 与えても 与えた事を 与えた対象から 奪う人がいる 与えた事すら その存在へ 与え尽くすこと ものはいつか消えてゆく こともいつか消えてゆく 唯一つ 消えぬものこそ 奪われぬものこそ 真実の愛 真実のぬくもり…

独善的依存心→傲慢

分かろうとすることが 時に傲慢になる 理解しようとすることが 時に不快になる 知と感性の ギャップ 私と 貴方との 壁 デリケートな貴方は 視線を気にする デリケートな貴方は 比較を気にする 簡単に分かって欲しくない 簡単に理解されたくない そう 傲慢な…

今日という日はもう無いが

今日という日は もう無いが あなたの夜に あなたの星が 瞬いている 今日という日は もう無いが わたしの道に わたしの花が 咲いている 今日という日は もう無いが どんなに 未熟で 愚かで 不完全で 劣っていても そのままで許され そのままで愛され そのまま…

白い道

凍てつく大地 群青の空 夜勤から帰り 夜勤へと帰る 白い息 赤い鼓動 白い道 赤い靴下 歩くんだ 歩くんだ 道を 志を 一人で

刻印

遅くないよ求め続けて 迷い続けて 転び続けて それでも 見失わずにいつの日か たどり着いた その時こそ その人の 一番なんだ 満足なんて 求めなくていい 歩き続ける その 意志と 足跡が 時を生きた 証であり 君の 刻印なんだ

永遠の今

少しずつ 時計は凍り 少しずつ 電球は曇り 少しずつ 日は暮れて 少しずつ 君は老いる 少しずつ 私は曲がり 少しずつ 空は目を 瞑る 青い空の向こうに 悲しい惑星がある 青い海の底に 悲しい珊瑚がある だけど どんなに 時が 全てを 溶かしてしまったとしても…