新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

2005-12-01から1ヶ月間の記事一覧

元に戻らないもの

何故、殺してはいけないのか テレビゲームでは 何人殺しても スイッチ一つで 生き返る 何度でも 生き返る しかし 現実世界では 一度殺したものは 生き返らない 二度と 元には戻らない それが 機械ではなく 肉体をもった生き物の 本質あまりも 複雑すぎて 二…

永遠の未完成

未完成だからこそ 止むことのない 希望をもてるのかもしれない 思っていることを 上手く伝えられない だからこそ ここに 詩を書いている のかもしれない まだまだ 人が 遠い まだまだ 自分が 浅い それでも 歩き続けよう 踏まれても 冷たい言葉の 唾をかけら…

サンタさんへ

サンタさんへ 遠い国から 私より先に この地へ降り 大工の父を助け 中途失明した母を助け 中卒で三人の兄弟達を養い 朝は荷車をひき野菜を売り そのために遅刻して バケツをもたされて 廊下に立たされて 20代で一軒の家を建てた 忍耐の人 子供の頃 クリスマ…

クリスマス・イブ

イエスよ ご苦労様です クリスマス・イブであろうが無かろうが クリスマスであろうが無かろうが 一日たりとも 休むことなく 働き続けている 小さな微笑みを守るために 小さな悲しみを拭うために イルミネーションの影で 凍えた頬を そっと 暖めている 善は …

揺れている

揺れている しんみりと 潤っていく 空の微笑み いろんな事が起きて いろんな事が過ぎた 波のように 揺れている 私の中の 海 揺れている ほんのりと 灯るように 顔が 少し 丸くなった 角が取れた 小石のように ころころと 笑いながら 揺れている

起源

骨 それは 遠く 超新星爆発を 起源とする カルシウム によって 作られた 一つの 形 鉄 コバルト シリコン これらの元素もみな 超新星爆発を 起源とする らしい 一つの星の死は 星雲となり 衝撃波となり 新しい星の誕生の 元となる 宇宙は 拡散と 収縮を 繰り…

自分の光

天空の星 幾万幾億 生まれては 消えていく 星々も 転生し あらたな 命を宿す 母胎となる いつかは 帰るときがくる その日まで その朝まで 私に残された 有限の 地上時間 あまりにも 怠惰すぎた あまりにも 傲慢すぎた 愚かな私 巨大な振り子が 闇の中で 往復…

翼 〜Link to the future〜

地の底まで落ちた 君を待ち続け 幾億の時が過ぎただろう 天空は落ち 大地は裂け 海原は枯れ その聡明さ故に 心は傲り その美貌の故に 心は乱れて 白き翼 今はなくとも 想い出して 白き心 君が失った全て いつか帰るときがくる 誰も君を奪うことなど 出来はし…

電子レンジへの弔辞

スイッチが 切れいているはずの 電子レンジが いきなり ボンッ 表示が消えた 7年間 ご苦労様でした あなたのおかげで 食物を 簡単に温めて 食べることが出来ました ひとりぼっちの 私に 牛乳を温めてくれた あなた ひとりぼっちの 私に 冷凍ストックされたご…

人と空

もとめはしない 影を もとめはしない 過去を ここに 一人往く道 ここに 一人見上げる空 つかの間の 夢 つかの間の 世 星が満ちる母のような 人になりたい 地球のような 人になりたい あらゆるものを 包み抱く 大地のように 大海のように あらゆる 悲しみを …

レモンの勇気

作曲をはじめてから 10年が過ぎた 趣味とはいえ 自分が曲を作れるとも 思ってもいなかった 鼻歌をうたって 学校を帰った あの頃 星空の下 線路跡の道を 一人歩いて 歌っていたっけ これから どんどん歳をとるけれど なんにも 恐れはしない 今できないことも …

人生ゲーム

一人では解けないゲーム 一人でしか解けないゲーム 二人では解けないゲーム 二人でしか解けないゲーム 人生はゲーム 勝ち負けではなく 幸せを見つけるゲーム さぁ サイは投げられた 大いに 楽しんでやれ! 幸も不幸も まるごと味わってやれ! パーティーの始…

月に願いを

とぼとぼと 歩いている ぶつぶつと 呟いている そんな旅人を 凛と 見続ける 天空の月 ありがとう 今夜も 見守っていて 夜を往く 全てを

遠く 遙かに 遠く 続く道がある 月は 夜の旅人を照らし 朝のサラリーマンを 透明なまなざしで 見つめている 続いている 続いていく 道がある 見失った物 見失った心 見失った時 それでも 道がある この世にも あの世にも 一つとして 見捨てられた存在など な…