残業の日々が
一転し
自由の日々が
続く
職はいまだ
決まらないが
こころは
不思議と
不安もない
わずかばかりの
金
わずかばかりの
希望
咎めずに
自分に
耳を澄ます
多分
過去世は
経を読むだけの
坊主だったのだろう
ただ、
今世は
そうは
いかない
とにかく
生まれてきた
自分の為に
他人の為に
世の為に
そして
何の為でもなく…
時はじりじりと
寿命を
燃やしている
灯火は明滅を
繰り返している
私はどこにいこうか
私はいつになろうか
知っている
知っている
知っている
夏
蝉ではない
己が生きている
まだまだ
生きている
今、ここに