小学生の頃
ポケットには
詰め将棋の本
中学生の頃
ポケットには
仏教書と国語辞典
見えない世界を
主張する自分と
全否定する同級生たち
そんな唯物的な友も
いつしか
辞書と聖書を
ポケットに入れていた
私は仏教書
彼は聖書
いつだったか
学校の図書館で
古い本を借りたら
直前の借りた人が
数十年前の
その友人の父だった
彼も彼の父も
読書好きだったようだ
彼は生徒会長となり
私も生徒会の役員となった
放課後、学校に残って
いろんなことを話した
彼は今
何をしているだろうか