新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

太閤ホル丼

 
雲はあるが
風の強い
よく晴れた空
 
四連続夜勤を終えて
二日目の休日の初日
ブラブラと街へ
 
お初のミラーレス一眼レフ
を首にひっかけ
パシャパシャと路上をスナップ
 
よくもまあ
自分は同じ道を
飽きもせず撮り続けている
でも何故か撮る度に
新たな発見がある
 
地面にカメラを置いて
シャッターを切る
 
そこに映るのは
異界
 
1メートル以上の視点移動は
否応なく日常を非日常にしてくれる
 
旅と移動の違いは
認識の転換
感動の有無
 
昼頃、馴染みの定食屋2軒へ寄るも
どちらも超満員
すると隣に新しい店が出来てることに
気づく
 
しかも客は自分ひとりでガラガラだった
  
普段食べた事のないメニューがポツンと
目に入る
 
太閤ホル丼
 
北海道では多分そんなに聞かない名前
 
味噌汁、漬物、丼ごはんの上に硬い肉とネギと生卵
 
おまけに 
ホルモンですか?と話をふっていたせいか
ホルモンの付け合せまで用意してくれた
 
食べ終わったあと、シェフがどうでしたか?
と尋ねるので
顎の運動になりましたと
笑って答えた
 
後から入ってきた常連のようなお兄さんが
牛肉は血抜きしないとマズイと言って
シェフと楽しく話していた
 
それを頷きながら聞いていた
楽しく時を過ごせた
  
パン屋は未だシャッターが下りたまま
 
いつかまたその店の美味しいパンを
食べている自分を想像しながら
 
家路へと向かった