新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

命の価値

 

戦中は

国の役に立たない者は

「極潰し」とか「国賊」とか「死ね」

などと言われたらしい

 

最近は

生産性のない者は

「生きる価値がない」とか「死ね」

などと言う政権側の議員がいる

 

「生きているだけで価値がある」

と言う党首のもとに集まった

新しい政党もある

 

しかし、その論で行くと

「生きていない人間には価値がない」

という誤謬をはらんでいる

 

つくづく命を語る言葉の使い方は

難しい

 

生きていない人間に価値がないとすると

葬式も墓参りも価値がないこととなる

 

かつて仲間の屍に花を添えた

人類の先祖たちがいた

 

同時にその花々にも

命はあるのだ

 

そもそも

命に価値が有るだとか無いだとか

命によって選別する行為に

傲慢さはないか

 

命の価値は誰にも決められない

命の価値に最適解はない

のかもしれない