中学生時代ぶりに
自転車で納沙布岬へ行ってきた
海を横目に
大きな坂道を滑走し
手で押し
写真を撮りながら
寄り道しながら
進んでいった
途中
車に引かれたらしい狐が
血を吐いて息絶えていた
歩道の真ん中には
草が繁茂していた
たどり着き
大勢の観光客に混じり
灯台や店をまわる
帰りはコンビニで
サンドイッチとアーモンドジュースを買い
バス停の中で食べる
風が強くて
小さなバス停の小屋の中へ
砂塵が飛んでくるので
戸を閉め切って
食べる
タバコの吸い殻が
ビニールの中にある
ハムカツポテトサラダパンは
なんだか、化学物質臭くて
二つ入りだが残りは作業的に
食べてしまった
湿原を抜けて
時に手で自転車を押しながら
坂道を上る
懐かしい母校は
すっかり外観が立て直されて
現代的な丸みを帯びたおしゃれな
建物に変わっていた