新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

草むらの老船

自転車で降りて行った

 

多分一人でその港へ行ったのは

その日が初めてだったのかもしれない

 

 

港の端の草むらには

あちらこちらに

その役目を終えていた

老船が転がっている

 

 

船は何も語らず

船頭のいない

ただ

夏のそよ風に吹かれながら

 

青空を見上げながら

何を思う

 

カモメ

 

にはなれないけれど

 

 

夢中で写真を撮りながら

子供のように

ペダルをこいだ