捨てられた者達が
捨てられた星上で
捨てられた今を抱いて
祈り続けていた
次元の境目を探し
逃げ回っていた
百億の昨日
無限に分岐し変化し続けても
何一つ変わらない
手鏡の中の
パラレルワールド
地球を守る為に
地球を破壊した
僕の偽善
地球を破壊する為に
地球を守った
僕の偽善
宇宙の真っ只中
宇宙を何も知らぬ
僕
日常という名の
非日常を
幾つインストールすれば
クリア出来るのだろう
この足元を
捕捉出来ない
手のひらの
空
意味と無意味の間に漂う
透明な椅子
神も悪魔も座れぬ
その台座に
座っている
ちっぽけな
僕
その意味
その自覚
その意志
作られた明日を生きるか
作られた昨日を生きるか
それとも
作り出す今日を生きるか
見えないものを
見ようとしていた
見ようとしたら
何かが見えた気がした
青空の下に隠れていた
赤色の空
この世界の年輪
この次元の年輪
この転生の年輪
今という
果てしない
時の断崖で
途方に暮れている暇があるのなら
恐れを捨てて
生きろ
振り返らずに