新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

11時

短針と長針が交じり合わないのが

11時

というアナログスペース

 

そして午前と午後が入れ替わるのが

その時代の特徴

 

振り向いても

もう過去はどこにもなく

 

つま先立って

背伸びをしても

未来なんてどこにもいない

 

あらゆるものが連続的過ぎて

逆に全部が切り離されて見えている

 

グラデーション

 

と判断できるうちはまだいいのかもしれない

 

白か黒か

善か悪か

なんてやっているうちに

取りこぼしてしまう何かに

気づいているだろうか

 

激しく対立する色の間に

無彩色の色をはさんだり

 

極めて曖昧な色同士の間に

高彩度の色をはさんだり

 

セパレーションしながら

バランスを保つ方法もある

 

逃げるもよし

三者に相談するもよし

 

所詮世界は

潜在的に無段階

 

意味あるもの

無意味なもの

その間のもの

 

意識化されない世界は

何もないに等しい

 

針の無い時計

変化の無い時計

 

そもそも

時なんて本当に実在するのか