新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

脱皮時計

そこには
時計の表皮が
脱ぎ捨てられていた

脱皮しながら
時計たちは
より強固な時刻を
円盤に刻み続けていた

薄い表皮には
12までの数字が
円環状に並び
その中央で
短針と長針が
ひくひくと
小刻みに震えていた