新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

鈴木秀明先生へ

夜勤の前なので
朝からベッドで、ダリとエルンストの絵を
You Tubeで見ていた

ダリの絵を見ながら
印象派の影響を受けていたダリが
オリジナリティーの画風を掴んだ後
しっかりと黒を使い始めたのに改めて気づいた

茫漠とした空の下に
クッキリと黒影のコントラスト

黒といえば鈴木先生も黒バックから描き始めている
と話していたことを思い出した

途中トイレへ行ったついでに茶の間によると
一通の喪中はがきが自分の席においてあった

鈴木先生が亡くなっていた

しかも6月に

故郷に戻り、先生の個展を見たきっかけで
自分の絵を見てもらい、先生たちが立ち上げた
美術会に入って毎年作品を展示するきっかけともなった

「君の絵が、誰にも気づかれないで、この街に埋もれていくことが
僕は悲しくてならない」
そんなような言葉をくれた先生

自分の生きる意味を
もう一度、気付かされた瞬間だったのかもしれない

描きかけの絵がイーゼルにつったったまんま
次の風を待ち続けてはや11月も今日で終わる

双子座満月 部分月食

先生ありがとうございました

先生の言葉を抱いて
描き始め続けます

昼食後、振り向くと
注文していたダリの本が届いていた