[詩]足りすぎたゆえの物足りなさ
誰も得しない
そんな記事でいいのだろうか
誰も感動しない
そんな記事でいいのだろうか
誰も変わらない
そんな記事でいいのだろうか
人は日常の無限ループから
抜け出したい生き物だ
だから
本を読んだり
映画を見たり
ニュースを知りたがる
そして
読んだ気になり
見た気になり
知った気になる
何も変わらないまま
知識だけが増えて
そして泡粒のように
忘れ去ってしまう
そもそも
僕は何を知りたかったのか
インターネットの環境が
これだけ普及し
思いのままに検索し
答えを引き出せるようになっても
何かが足りない
それは足りすぎているからこその
物足りなさなのかもしれない