新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

初音ミクって知ってる?

初音ミクって知ってる?

と周りの人に聞いても
誰も知らなかった頃

まだネットだけで盛り上がっていた
あの頃

それは曲やイラストだけではなくて
手芸、板金加工、爪楊枝工作など
ありとあらゆる方面からの創作が
アップされてきたことに
単なるブームを超える
カルチャーになるような身震いを感じていた

いろいろな得意分野から
初音ミクという共通言語で
“好き”の具現化・繋がる面白さを
感じた

作品のクオリティーだけ見れば
素人といえども雲泥の格差は
あきらかだったけれど
上手いとか下手とか
そういう比較や勝負はスポーツや戦争だけに
任せておけばいい

文化を愛する者には、楽しければいいじゃん
みんなが楽しければもっと楽しいじゃん
的な空気に触れた気がした

どっちが正しいミクなんてなくて
元々、設定のほとんどないバーチャルキャラだから
個々人の思い込みの数だけ
ミクは立ち現れる

個性たちは個性なりの表現をして
みんなを繋ぎ始めていった

それが全く違う思い込みからであったとしても

多分それは

“好き”ってやつの
根源的なパワーなのかもしれない

そしてそれは

もはや日本だけの現象には終わらず
世界すらも繋ぎ始めている

初音ミクの由来は
「未来から初めての音がやって来る」

ミクを通じて
僕らは僕らの中にある
創造性を試されているのかもしれない

どれだけ楽しめるか
どれだけ楽しめあえるか

その個性を持ってして
その共同創造をもってして

この壮大なる
バーチャルワールドを