新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

キーボード

 
目を開けた瞬間
そこに外が展開され
 
音を聞いた瞬間
そこにも外が展開され
 
匂いを嗅いだ瞬間
そこにも外が展開される
 
すごい装置
よくできた装置
徹底的に外部展開可能な装置
体感装置
 
そして
それら外部対象の全てが

 
例えば
生死の淵から
生き返ったとして
その帰ってきた世界が
元の世界であるとは
限らない
 
微妙に何かが
変わっている
パラレルワールド
一つかもしれない
 
いや、
その世界は
毎日
毎朝
この瞬間にも
起きているのかもしれない
 
この自分の記憶すら
パラレルで
ランダムな
断片を
瞬時に紡いだ
モザイクなのかもしれない
 
全ては幻
物語
 
しかし
それを
選択している存在
 
漆黒の宇宙に
接続された
純白のキーボード  
 
方向キーを押す存在
 
Enterキーを押す存在
 
存在の
果てにあるものは
何?