新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

「バカヤロー!」そして「アリガトー!」

 
保育所の帰り道
同じ組みの子が
僕の悪口を言って
それに答えずに
心の中で
悪口を言う事を覚えた
 
その時に
その子の母から
いじめられても言い返さない
良い子だねと褒められた
 
でも
その時から
自動的な
悪意の独り言が
心の中で生まれ始めた
 
人を見て 
見下し
鼻で笑う
そんな自動反応に
気づきながらも
抑えられない衝動に
葛藤し
誤魔化しながら
生きてきた
 
偽善と共に
 
そんな自分を
好きになるどころか
ますます
嫌いになっていった
 
10〜20代は女性的だねと
言われていた
  
その後
成長して 
言えるようになってからは
逆に、キッパリ、ハッキリと
何でも言ってしまえる人に
なってしまった
 
それはそれで問題で
度々、ストレートな言葉で
後輩や上司を泣かせてしまった
泣かせるつもりは毛頭ないが
涙を流すまでに
しかもどちらも女性
 
偽善は多少薄らいでは来たが
男性性が強調され過ぎて
関係がギクシャクしていた
 
真ん中に戻す時期に
来ている
 
その為に
もう一度
あの頃の保育所の帰り道に
戻らねばならない
 
そこが
偽善の分岐点だ
 
その頃の僕よ
 
我慢しないで
内に溜めないで
声を出して
心を込めて
思いっきり
はっきり
言おう
 
「バカヤロー!」
 
そして
そういう体験をさせてくれて
 
「アリガトー!」