新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

水と体と息

aozoraremon2006-07-29

 
昼過ぎに
公営プールに行った
 
数年ぶりに
泳いだ
 
泳いでいるときは
否応無く
呼吸だけに
集中している
自分がいた
 
10代までは
全くスムーズに泳げなかったが
20代のはじめに
町営の無料プールで、
見知らぬおばさんに教えてもらい、
息継ぎができるようになったと同時に
スムーズに泳ぐことが可能になった
 
泳ぐことは
リズムだった
 
水と体と息が
シンクロするとき
 
はじめて
自分を
コントロール
できた
 
水中では
呼吸が
具体的な
泡となって
表出している
 
想念も
現象となって
目の前に
浮いて出てくる
 
出力したものは
フィードバックされる
 
この繰り返しで
時の中を
泳いでいる
 
呼吸が
水と
体を
結ぶ
インターフェイス
 
雑念を払い
呼吸を
モニターし続ける
 
自我から
無我に
スイッチングしてゆき
水と一体化してゆく
私が
いる