新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

蛹(さなぎ)

大きな変化のない
日常が続く

働いても
働かなくても

日常は日常に過ぎない

何かを始めることは
何かを辞めること

日常を維持しようとする
ホメオスタシス

変化を拒むことで
生き延びる確率を高めようとする
生体維持機能

しかしそれゆえに
生態を維持できなくなることもある

芋虫が
蝶になるには
蛹(さなぎ)になる必要がある

外界からの情報や
生態を維持する食料さえも絶って
今までのホメオスタシスを絶つ

芋虫から蝶になれる
蝶からは芋虫には戻れない

芋虫は芋虫のホメオスタシス

蝶は蝶のホメオスタシス

日常というホメオスタシス

日本の蛹が江戸時代

蚕の蛹が絹

なんてね