新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

蛍光灯

aozoraremon2016-10-29


夜更けに
蛍光灯の紐を引いた
灯りが点かない

夜が明けて中を見た
劣化で紐が切れていた

根元の紐を引いた
劣化でどんどん切れた
コントロール効かなくなった
分解できずお手上げだ

夜は真っ暗と思っていた
壁のスイッチを入れた
運よく全部点灯した

今日と明日は休み
明後日で仕事も終了

あとは2カ月の
有給休暇
そして
退職

辞める実感がわかないけれど
決めたのは自分自身

身体的にはアトピーも軽減し
快適

20を過ぎて
はや25年

不安も
安心も
等価交換
表裏一体

このまま居続けても
いずれは直面すること

変える時は
ガラッと変える

視界が変われば
思考も変わる

明日のことは
分からない

食って
出して
寝て
娯楽するための
肉体労働

思えば
寝るために
寝る時間も働いていた
労働の矛盾

生きるために
生きることに
疲れた

かといって
死ぬために
死ぬことも
しんどい

「生を明らめ、死を明らむるは、仏家一大事の因縁なり」
by 道元

「ために」とか
「べきだ」とか
そんなもののために
生きたくも
死にたくも
ない

仕事を辞める

ただそれだけのこと

明日は
明日の風が吹く

「どこへでもつづく道がある
いつの日か I'll be there…」
by 安室奈美惠 Don'twannacry

自然との乖離

任運自在

ゆっくりと
のんびりと
靴下を脱いで
地球に立って
地球に寝て

そう

子供の頃
靴下が嫌いだった自分


靴下を脱いで働いていたのは
自分一人だった

社会の常識なんて
どうでもいい

誰かの承認なんて
どうでもいい

だからこそ
今まで
環境を工夫し改善してきた

職場最後の日が来ても
いつものように
仕事をするだけ

努力の分だけ
人を責めていた
あの頃

頑張っても
頑張っても
怒る分だけ
±0

もう
後は野となれ山となれ
後は無となれ虚無となれ

どっちにせよ
±0

希望も絶望も
±0

±0を
虚無と感ずるか
無限と感ずるか

全ては決まっている
上位次元の餌

だとしても

後ろの正面は
己自身

己哭き

己無き

降参
脱落