罪などない世界に
罪という幻想を捏造し
罰という制限を捏造し
罪悪感という自動思考で
他人を支配しようとする
姿
肉食が罪ならば
人や虎を生み出した
自然こそ悪の根源
しかし
悪もまた
幻想に過ぎない
他の誰かより
ドングリの背ほどもない
知によって
偉さの基準にしがみついている
姿
遅かれ早かれ
その知性の幻想もろとも
無明の沼へと
飲み込まれてゆく
自然は
何も裁かない
自然は
誰も裁かない
高きから
低きへと
流れてゆく
水
そこに
正邪など
無し