新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

廃屋

廃屋を見ると
ホッとするのは
何故だろう

子供の頃から
廃屋のまま
それでもなお
そこに在る

屋根の穴から
中を覗けば
蕗が生えている
室内

例えば
全てが人工物で詰まって
全てが機能していて

そんな建物ばかりだと
どこか息苦しいのは
何故だろう

ぽっかり
空いた
虚無

懐かしさへの
入口