2014-06-18 てんとう虫 詩 雷が止み 雨は降る 傘を差し 坂を下る橋の下 河の水量は 先日に比べ少なく 濁りも減った 緑色橋脚に打ち寄せられた 巨木増水後は あちこちの 河原に 根ごと流された 木が打ち寄せられる群れをなし 手裏剣のように 飛び回る ツバメたち灰色の空 虫の音は 聞こえずひたすら シャッターを切る濡れた深緑の葉に しがみつく 紅一点の てんとう虫ピンを合わせていると 自分の背後に 低い犬の鼻息かなり近い振り返らずに 家路へ