新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

補助輪

 
小学生の頃
補助輪無し走行の練習へ
父と妹と行った
校庭のグラウンド
 
父と妹に
荷台を押さえてもらいながら
ペダルを漕いだ
 
何回かふらつきながらも
「お兄ちゃん、出来てる!」
妹の声
 
てっきり、あったはずの
その手はもう後ろに
 
ぐんぐん走る
自転車の爽快感
 
自力でバランスが取れている
歓び
 
それからは一人で、
街へ親戚宅へ岬へと
時には転んで胸にアザを作って
外へ出て行った
 
今はもう
自転車も自動車も持たず
もっぱらの移動手段は
徒歩
 
そろそろ
補助輪なしで
内側へ旅をする時期
 
魂のグラウンドへ