寂しいから
食べていた
口を動かすことで
安心できるから
けれど
誰に会いたいわけでもない
そういう寂しさでもない
ただ繋がらない
あの頃の自分のやる気と
それが寂しい
口惜しい
口や言葉じゃなくて
まだまだ僕は
手を使っていない
ボロボロに
表皮が剥けた指
それでもその手で持つ
しぼんだ風船に
新しい息を入れる
何か足りない
何か足りない
何か足りない
しぼんだ夏を
いっそぐいっと
握り締めるか