新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

しぼんだ夏

aozoraremon2010-08-31

 
寂しいから
食べていた
 
口を動かすことで
安心できるから
 
けれど 
誰に会いたいわけでもない
そういう寂しさでもない
 
ただ繋がらない
あの頃の自分のやる気と
 
それが寂しい
口惜しい
 
口や言葉じゃなくて
まだまだ僕は
手を使っていない
 
ボロボロに
表皮が剥けた指
 
それでもその手で持つ 
しぼんだ風船に
新しい息を入れる
 
何か足りない
何か足りない
何か足りない
 
しぼんだ夏を
いっそぐいっと
握り締めるか