「雑念」の森で迷った僕は
「雑念」と唱えた瞬間に
「雑念」から出られた
どんな木の実も生っている
「雑念」の森
ありとあらゆる欲望の樹海
たわわの実が生っている
たわわの言葉が生っている
たわわの快楽が生っている
たわわの陶酔が生っている
たわわの優越が生っている
しかし
それ故に迷い
それ故に葛藤し
それ故に恐れる
失うという幻に
否定しても否定しても
次から次から成長し
益々益々実を生らす
それに気づくまで
ループし続ける
この快楽と苦しみの
メビウスリングワールド
リアルイリュージョンワールド
森の入口が言葉ならば
森の出口も言葉である
出口を開く言葉
「雑念」