2009-07-29 湖 詩 どんなに邪悪な 瞳でさえも その深き底には あの青空でさえも及ばぬ 透明な青さを湛える 湖が在る 誰かを傷つけて 己を傷つけて 朽ち果てるとしても 微塵も 汚れぬ 湖が在る 失った 宇宙の記憶 失った 岬の悲しみ 失った 線路の向こう 誰もが皆 思い出す そんな夜明けを ただただ 待っている 湖が在る