湯のみ茶碗の中に在る
無
無が在る
無が在るから
茶をそこに
溜めることが出来る
有することによって
満たされなかったものが
無にすることによって
満たされる
しかし
無だけでは
茶は溜まらない
急須から注がれた茶は
地面にこぼれ落ちるのみ
有在ってこその
無
無在ってこその
有
表裏一体の
何か
しかし
そんな有も無も
存在のフィールドが
なければ認識し得ない
そのフィールドは
無限に存在して
遍在しているのかもしれない
それを
空
と呼ぶのだろうか