新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

オリオンの光明

aozoraremon2007-11-22

 
迷子の私を抱きしめて
彷徨い歩く
輪廻のキャラバン
 
北へ
南へ
東へ
西へ
 
遠く銀河を
見つめる貴方
 
二度と帰れぬ
星の岬で
呟く約束
 
戦争は過酷を極め
憎しみは増幅し
ただただ
地獄が拡張を
続けていた
 
転生を
繰り返しても
繰り返しても尚
魂達は
分離的集合意識に絡み捕られ
その引力から抜け出すことは
困難を極めていた
 
誰一人
味方の居ない
その星に
単身で転生した
貴方
 
波動は荒さを極め
一つ間違えば
自らの肉も霊すらも
支配の底無し沼に
落ちて行くと言うのに
 
一切の言い訳を
切り捨てて
貴方はただ
一人でも多くの魂達を
救い出したかった
 
愛の失われた星に
愛の種を蒔く事の
壮絶な苦しみ
 
人々は嘲笑った
ある者は石をぶつけ
ある者は火を放ち
ある者は刀で切りつけた
 
それでも貴方は
 
愛の存在を
想いと言葉と行動で
蒔き続け
蒔き続け
蒔き続けた
 
そして
群集の前で 
殺された
 
群集が去った後
泥と唾と雨だけが
貴方を覆い
ゴミのように
捨てられた
 
しかし
愛は死ななかった
 
蒔かれた愛は
やがて芽を出し
群衆の中から
一人
二人と
貴方の意思を継ぐ者達が
現われた
 
燎原の火の如く
愛の意識は広がり
巨大な分離的集合意識が
化学変化を起こし
 
その星に
真実の空と
朝が訪れた
 
集合意識が変わりし時
星もまた変わりゆく
 
一人は皆の為に
皆は一人の為に
 
一なる存在は
全なる存在の為に
 
全なる存在は
一なる存在の為に
 
きっと、いつか
分かりあえる時が来る
 
きっと、いつか
思い出せる時が来る
 
旅はまだまだ続くけれど
 
苦しみばかりの旅かもしれないけれど
 
きっと、いつか
心の底から喜べる日が来る
 
太陽は昇る
 
魂は目覚める
 
夜の明けぬ朝は無い
 
いつの日か必ず
その星のように
変わる時が来る
地球も
 
愛は
死なない
 
貴方を
忘れない