新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

aozoraremon2006-09-18

 
雨が降っている
 
換気口から
音が聞こえる
 
車の喧騒も無く
ただ
雨粒が
換気口をたたいている
 
国の為に
散っていった
戦中の
若者たち
 
戦争は終わった
 
福祉の時代になった
 
雨は降り続いている
 
戦争は終わらない
 
自殺者は毎年三万人を漂っている
 
人々は咎めの中に生きている
 
人々は憂いの中に生きている
 
若者は虚無感の中に生きている
 
戦争は終わらない
 
夏は終わらないまま
 
秋になっていく
 
だから
 
死なない
 
春になっても
夏になっても
秋になっても
冬になっても
 
そこに
志がある限り
 
生きる