新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

勝敗

 
子供の頃
よく
夜に目覚めて
金縛りに
あいました
 
意識はあるんだけれど
体が動かないの
 
なんとか
解こうと
がんばるけれど
なかなか
解けないの
 
金縛りになると
耳元で
ラジオの
ホワイトノイズのような
しーー
っていう音が聞こえてくるの
 
誰か自分以外の
何かがいる気配を
感じるの
そして、何か大きなものが揺れるの
 
金縛りのピークが過ぎたら
すーっと
解けていくの
 
この繰り返しだったの
 
中学生の頃だったか
また、金縛りになったので
今度は抵抗せずに
そのままでいたら
体がすーっと浮かんだの
実際には体ではなく
意識だけが浮きでた感じ
 
でも
それ以後
 
金縛りは無くなったの
 
何時だったか
金縛りの最中に
「お前を必ず落とす」
と聞こえたこともあったの
 
小さな頃から
目に見えない何かと
いつも
戦っていたの
 
私は
勝ったのだろうか
負けたのだろうか
 
わからないまま
  
今日を
生きている
 
今では
そんな
金縛りが
懐かしい