新・青空レモン ~詩平線の彼方へ~

詩を書き綴ります(旧はてなダイアリー終了にて再始動)

手のひらのお爺さん

 
ある日

手のひらを
広げたら
白髭のお爺さんが
生命線の真ん中に
腰掛けていたの
 
お爺さんは
腰を曲げて
何かを探していたの
 
何をお探しですか?
って尋ねたら
 
「あんたの本音」
って答えたの
 
気になって、自分も、
その「本音」を探したの
 
隠す場所が
無いのに
見つからないの
 
自分の手のひらなのに
 
(おわり)